1. 行動経済学と行動心理学の基礎知識 [1]

thumbnail 行動経済学と行動心理学は、人間が非合理的な生き物であることを前提に、経済的な意思決定や行動パターンを研究する学問である。

1.1. 行動経済学とは [6]

  1. 経済学と心理学の融合 [19]
    1. 経済的な意思決定を研究する学問である。[19]
    2. 伝統的な経済学が「合理的な経済人」を前提とするのに対し、行動経済学は「人は非合理である」という前提に立つ。[20]
  2. 非合理的な行動の例 [21]
    1. 損失回避:人は損をしたくないため、損を避けようとする行動が結果的にマイナスになることがある。[22]
    2. 合理的に考えているつもりが、実は合理的ではない行動をとることがある。[23]

1.2. 行動心理学とは [24]

  1. 人々の行動・感情・思考パターンの研究 [25]
    1. 人間の行動がプラスにもマイナスにもなる点に焦点を当てている。[29]
    2. 行動経済学よりも「人」に焦点を当てた学問である。[31]
  2. 行動経済学との違い [26]
    1. 行動経済学は経済的な意思決定、市場、金融、政策など、経済活動への直接的な応用を扱う。[28]
    2. 行動心理学は人間の行動や感情、思考パターンを研究する心理学であり、より広範な人間の行動を対象とする。[25]

1.3. マーケティングへの応用 [32]

  1. 「人は不合理な生き物」という共通認識 [32]
    1. 行動経済学と行動心理学は、人が「バグだらけ」で、普通ではありえない選択をしてしまうという点で共通している。[33]
    2. この共通認識を理解することが、マーケティングに応用する上で重要である。[32]
  2. アンカリング効果の例 [35]
    1. 人は最初に見た情報に引っ張られる傾向がある。[36]
    2. 例えば、50,000円の商品を売りたい場合、最初に10,000円という価格を見せることで、50,000円が安く感じられる。[37]
  3. マーケティングへの応用可能性 [41]
    1. これらの学問を学ぶことで、マーケティングに非常に多くの応用が可能となる。[41]

2. 人間の脳の仕組みとバイアス [136]

thumbnail 人間の脳は、五感から入る情報をバイアス(先入観)によって歪曲・削除・一般化し、その情報に基づいて判断を下すが、最終的な決断には「ナッジ」という後押しが必要である。

2.1. 情報処理のプロセス [171]

  1. 情報のインプット [174]
    1. 情報は五感(視覚、聴覚、味覚、嗅覚、触覚)を通して脳に入力される。[175]
    2. できるだけ多くの五感を刺激することが、情報インプットの基本である。[185]
  2. バイアスによる情報のフィルタリング [186]
    1. 情報量の多さ:情報が多ければ多いほど、人間の脳には先入観(バイアス)がかかる。[187]
    2. 情報の濾過:バイアスはコーヒーフィルターのように働き、情報が勝手に濾過される。[188]
    3. 情報の削除:自分に関係ない情報はほとんど消去される(例:街中の広告を覚えていない)。[191]
    4. 情報の歪曲:情報は勝手に都合の良いように曲げられる(例:「あの女性は私のこと好きなんだ」と勝手に解釈する)。[197]
    5. 情報の一般化:一度決めたことは変えにくく、常にそうだと簡単に考えるようになる(例:いつも同じお菓子を買う)。[202]
    6. 人間の脳は「楽をしたい」という考え方を持っているため、情報処理を簡略化する。[211]

2.2. 判断から決断へのプロセス [214]

  1. 判断と決断の違い [214]
    1. 判断:「良い」「悪い」「欲しいかも」といった評価である。[216]
    2. 決断:実際に「買う」という行動に移すことである。[220]
  2. ナッジの必要性 [220]
    1. 判断から決断に至るには、最後の「ひと押し」であるナッジが必要となる。[220]
    2. ナッジは、優しく行動を促す仕掛けである。[156]

2.3. 現代社会における情報過多とマーケティングの課題 [223]

  1. 脳が処理できる情報量の限界 [223]
    1. 1980年代の研究では、1秒間に200万ビットの情報が飛んできても、処理されるのは約126ビットに過ぎない。[223]
    2. 現代ではスマホやタブレットの普及により、さらに多くの情報が飛び交っている。[229]
  2. マーケティングにおける競争の激化 [231]
    1. 顧客に商品を選んでもらうためには、激しい情報競争を勝ち抜く必要がある。[231]
    2. 自然界の情報や家族の会話など、あらゆる情報と競争していることを認識しなければならない。[235]
  3. バイアスの活用 [238]
    1. バイアスをうまく活用することで、情報過多の隙間に顧客の注意を引きつけ、席を確保するような効果が得られる。[238]

3. 人間の行動を左右する39の心理的バイアス(前編) [244]

thumbnail

人間の行動は、特定の状況や情報によって無意識のうちに影響を受ける様々な心理的バイアスによって左右される。

3.1. 相手や周囲を気にするバイアス [250]

  1. ピア効果 [325]
    1. 定義:他の人が行動していると、自分も同じ行動をとりたくなる心理。[325]
    2. 具体例:
      1. ジムに一人で行くのは気が進まないが、友達が誘っているなら行く。[327]
      2. 会員制ビジネスで友達を誘うと割引になる紹介制度。[330]
      3. ランキング1位など、誰かと競っている感覚があるとやる気が出る。[332]
      4. スマホゲームのギルドやチーム機能で、仲間がいるとやめにくい。[336]
      5. イベントで「1枚買ったらもう1枚プレゼント」や「友達割り」で参加を促す。[345]
      6. ダイエットプログラムでコミュニティがある方が成功しやすい。[354]
  2. 社会的先行 [358]
    1. 定義:周りから良く思われたい、社会に貢献したいという心理。[358]
    2. 具体例:
      1. 商品の一部が寄付に使われることを明示する。[360]
      2. フェアトレードコーヒーや、環境保護団体への寄付を謳う商品。[361]
      3. 会社が社会貢献活動をしている場合、それをアピールすることで顧客の選択理由の一つになる。[365]
  3. 返報性の法則 [372]
    1. 定義:何かをしてもらったら、お返しをしたくなる心理。[376]
    2. 進化心理学的背景:人類が絶滅しないために、優しくされたら優しくする、やられたらやり返すというデフォルト設定が脳内にある。[381]
    3. ギブマーケティング:オンラインでは、顧客はすぐに信用しないため、価値あるものを3回(多い人で5回)提供(ギブ)することで、オファーを提案する権利を得る。[387]
    4. ポイント:受け取り側にとって価値があると思えるものをギブすることが重要である。[409]
  4. シミュラクラ現象 [412]
    1. 定義:人間の脳は、人の顔に見えるものを顔として認識し、記憶に残したり注目したりする心理。[412]
    2. 具体例:
      1. 天井のシミが人の顔に見える。[415]
      2. ポストに人の顔のようなデザインを施すと反応率が良い。[417]
      3. キャラクターの形をした饅頭や、ニコちゃんマークのようなデザイン。[420]
      4. ブロブフィッシュが「おっさんの顔に見える」ことで一時的に流行した。[426]
      5. ハロウィンのカボチャを顔に彫る。[431]
      6. 四角いスイカが売れなかったのは、顔にしなかったため。[436]
      7. ペットロック(石に目玉をつけたもの)が販売され、ヒットした。[451]
  5. 牽引性(権威性) [470]
    1. 定義:権威のある人が良いと言うと、それが正しいと信じやすい心理。[471]
    2. 具体例:
      1. 医者の処方箋を疑いなく受け入れる。[473]
      2. 「専門家何人が推薦」「医者何パーセントが推薦」といった表現。[483]
      3. 権威ある人からの推薦文やロゴをウェブサイトやパッケージに掲載する。[486]
  6. 防観者問題(傍観者効果) [495]
    1. 定義:多くの人がいる状況で、誰かが行動してくれるだろうと思い、自分は行動しない心理。[496]
    2. 緊急時の対応:緊急時には「あなた」と具体的に指名し、何をすべきか明確に指示しないと行動しない。[498]
    3. マーケティングへの応用:
      1. コピーライティングで「具体的な誰か」に向けたメッセージにする。[499]
      2. 「この下のリンクをクリックしてください」「申込用紙に記入して購入してください」など、具体的な行動を指示する。[503]
      3. ライブイベントで、用紙記入のステップを細かく指示すると購入率が上がる。[507]
      4. 広告でターゲットの年齢層を具体的に示すことで反応率が上がる。[516]
      5. 究極の販売はオーダーメイドで、その人のためだけに作ったものである。[521]
  7. 社会的証明 [523]
    1. 定義:多くの人が使っている、良いと言っているという情報があると、信用しやすくなる心理。[523]
    2. 具体例:
      1. ウェブサイトに取引先や協賛企業のロゴマークを掲載する。[526]
      2. メディア掲載やテレビ出演の実績をアピールする。[530]
      3. 「私を信じてください」と言うだけでは信用されないが、第三者からの評価があると信用度が上がる。[535]
      4. Google、Amazon、Facebook、Apple(GAFA)のような大手企業との取引実績。[549]
      5. 政府機関(警察署など)や学術機関(大学、研究所)との取引実績は、信頼性を高める。[556]
      6. 地元の会社に商品サンプルを提供し、フィードバックとホームページへの掲載許可を得る。[569]
  8. 希少性 [572]
    1. 定義:数が少ない、期間限定であるなど、手に入りにくいものに価値を感じる心理。[572]
    2. 具体例:
      1. 「先着何名様まで」といった限定性。[352]
      2. 東京に住む人が東京タワーに行かないのは、いつでも行ける(希少性がない)から。[575]
      3. フロリダ州の住民がディズニーワールドの割引を受けられるのは、希少性がないと認識されているため。[580]
      4. 在庫が少ないことや、無形商品(コーチングなど)の対応可能数など、事実を正直に伝える。[586]
      5. 「6ヶ月先のことを考えたら、今申し込んでくださいね」と、予約の必要性を伝える。[595]
  9. ナッシュ均衡 [598]
    1. 定義:合理性を追求するあまり、長期的な視点を欠き、お互いに損をする行動をとってしまう心理。[598]
    2. 具体例:
      1. 価格競争に陥り、両社が値引きを続けた結果、売上が立たなくなる。[600]
    3. マーケティングへの応用:
      1. 価格競争を避け、自社のセグメント(高級ホテルかアカデミーホテルかなど)を明確にする。[601]
      2. 「他の会社より安い」ではなく、「同じ金額ならうちの方がサービスが多い」と差別化する。[603]
      3. 他社との比較表を作成し、自社の優位性をアピールする(例:洗剤の洗浄力は同等だが、環境に優しい)。[610]
  10. ハーディング効果 [620]
    1. 定義:群衆の行動に流され、多数派と同じ行動をとりたくなる心理。[620]
    2. 具体例:
      1. 消耗品の場合、「10人中9人が使っています」という表現で購買を促す。[623]
      2. 音楽イベントやスポーツイベントで、観客数が1000人を超えると効果が強く出る。[635]
      3. 「〇〇人が使っています」「〇〇%の人が推薦する」といった言葉を使う。[639]
    3. 文化による違い:アメリカでは「ヒーローになれる」という訴求が有効だが、日本では「みんなやってますよ」が有効。[628]
  11. バンドワゴン効果 [641]
    1. 定義:ハーディング効果と似ているが、物理的に多くの人が集まっているのを見て、自分も参加したくなる心理(行列ができるラーメン屋効果)。[641]
    2. 具体例:
      1. デモ用の器具1台でホームジムを販売し、購入者3人に特定の時間帯にトラックで引き取りに来てもらうことで、行列ができているように見せる。[645]
      2. 営業時間を短縮したり、特定の時間帯に人が来るように操作したりして、行列を作る。[655]
      3. 航空券やホテルの予約サイトで「今この商品を見ている人が何人います」と表示する。[657]
      4. 不動産屋で物件の見取り図に「相談者数何名」「検討している方何人」とポストイットを貼る。[662]
    3. ポイント:最初の1列目をどう作るかが戦略となる。[666]

3.2. 時間で認識が変わるバイアス [668]

  1. ヒューリスティック [668]
    1. 定義:経験則に基づいて、直感的・短絡的に考える思考パターン。[669]
    2. リンダの問題:詳細な情報(哲学を勉強、反核運動に参加)から、確率的に低い「フェミニストの銀行員」を選んでしまう。[671]
    3. ハロー効果:一つ良いことをした人は、全体的に良い人だと評価される心理。[685]
    4. マーケティングへの応用:
      1. 会社が社会貢献していると、良い会社だと評価される。[687]
      2. 一つ使って効果があった商品は、他の商品も良いと評価される。[688]
      3. 低価格で爆発的な効果や価値がある「勝負商品」を作ることで、他の商品も良く見せる。[690]
      4. 潰れそうなアイスクリーム屋が、1ヶ月間無料提供し、その後割引券を配布することで、良い店だと認識させる。[703]
      5. 新しい商品でも、昔から親しみのあるロゴやマーク(例:虫眼鏡アイコン)を使うことで、学習コストを下げ、受け入れられやすくする。[711]

4. 人間の行動を左右する39の心理的バイアス(中編) [722]

thumbnail

人間の行動は、特定の状況や情報によって無意識のうちに影響を受ける様々な心理的バイアスによって左右される。

4.1. 時間と現状維持に関するバイアス [722]

  1. 現在バイアス [722]
    1. 定義:人間の脳は「今」のことしか考えられず、将来の利益よりも目先の利益を優先する心理。[725]
    2. 具体例:
      1. 投資家ジョン・テンプルトンが、稼いだお金の半分を貯金し、将来の株価上昇に備えたのは合理的な行動だが、本能的な脳はそう考えない。[729]
      2. 顧客は、お金を払ったらすぐにその分の価値が返ってくることを期待する。[745]
      3. Amazonプライムのように「欲しいと思ったら今日届く」サービスが成功するのは、この心理を捉えているため。[749]
    3. マーケティングへの応用:
      1. 商品購入後すぐに何らかのサービスを提供し、購入金額分の価値を感じさせる。[758]
      2. 「今買わなければならない理由」を明確に説明する(例:今買ったら安い、特典がつく、すぐ使える)。[770]
      3. 航空券のように、購入時期が早いほど安くなる価格設定は、「今が一番安い」という認識を顧客に与える。[775]
      4. イベントの当日券が一番高いが、その場で来年分のチケットを割引価格でアップセルする。[783]
  2. 正常性バイアス [793]
    1. 定義:現状維持を好み、変化を嫌う心理。[794]
    2. 具体例:
      1. 日常生活に絡む本が売れるのは、新しいことを普段の生活の中でやれるため。[799]
      2. Facebook広告が厳しくなっても、ずっとFacebook広告を回し続ける。[812]
    3. マーケティングへの応用:
      1. 「ただこれやるだけ」「導入するだけ」「クリックするだけ」のように、導入や利用が簡単であることをアピールする。[814]
      2. 普段の作業の流れからあまり変わらない、やることが少ないことを強調する。[817]
      3. 企業研修で「1日座学の講義を受けるだけでコミュニケーション能力が上がる」と訴求する。[819]
      4. 新しい商品やサービスを売る際は、メッセージを「端的に、強く、明確に」伝える。[827]
      5. 火事の例のように、「遠くでぼやが発生しました、避難してください」では行動しないが、「ここに燃え広がる可能性が高いです、今すぐ避難してください、命の保証はありません」と言えば行動する。[829]
      6. ワンタイムオファー:「今限りのオファー」「この商品サービスが勧められるのは1回限り」とすることで、顧客に真剣に検討させる。[843]

4.2. 感情と所有に関するバイアス [849]

  1. 階層バイアス(認知的不協和) [849]
    1. 定義:人間は感情で商品を購入した後、その購入を正当化するために論理的な理由を後付けしようとする心理。[850]
    2. 具体例:
      1. 買ってよかったと思いたいので、買った理由を誰かに説明できる限りは大丈夫である。[856]
      2. 返品やクーリングオフを避けるためには、顧客が購入を正当化できる材料を提供することが重要である。[861]
      3. 払ってしまったお金を取り戻そうと、商品が良かったと言い張る。[865]
    3. マーケティングへの応用:
      1. 匿名アンケートでは手抜きや嘘の報告が多いが、名前を明記させ、返信することを伝えるだけで、ちゃんとしたアンケートが取れる。[868]
      2. 顧客は購入当初の理由を覚えていないことが多いため、後で聞くと辻褄合わせで違うことを言うことがある。[873]
      3. ANAの例:顧客が「レッグスペースが広いから」と答えたが、実際はコスパで選んでいた。[877]
      4. 「結果が良ければ全て良し」という考え方で、副作用を無視するような怪しいダイエット商品が売れることがある。[889]
  2. エンドアウトプログレス効果 [893]
    1. 定義:物事が少しでも進み始めると、やる気が継続する心理。特に最初の1歩が重い。[48]
    2. 具体例:
      1. ポイントカードで最初からポイントが付いている方が、顧客は「使わないともったいない」と感じ、継続して利用する。[55]
      2. 中間達成ポイントを設けることで、さらにやる気を促す。[66]
      3. 10万円のボーナスを一括で渡すよりも、1万円ずつ小出しに渡す方が、やる気が継続する。[74]
      4. ラーメン屋で来店ごとにプレゼントを小出しにする。[91]
      5. 1ヶ月無料や14日間無料のアプリやソフトウェア。[898]
    3. マーケティングへの応用:
      1. 顧客に0.1の行動をさせれば、その後も続いていく可能性が高い。[53]
      2. 会員制ビジネスを導入し、自社通貨(ポイント)を発行する。[905]
      3. 航空会社のクレジットカード契約で、最初から何万マイルが付与される。[922]
      4. 特典を一度に全て渡すのではなく、1つずつ解放していくことで、長期的な満足度と定着率を高める。[932]
      5. 無料ダウンロードに期限を設けることで、今すぐ行動を促す。[944]
  3. ピーク・エンドの法則 [949]
    1. 定義:人は経験全体の記憶ではなく、感情のピーク時と終了時の記憶で全体を評価する心理。特に終わり方が重要。[11]
    2. 具体例:
      1. 手術の痛みが最後はハッピーな終わり方だと、「大したことなかった」と思う。[12]
      2. つまらない映画でも、最後が面白ければ「良い映画だった」と思う。[15]
      3. レストランで最後にサプライズの誕生日祝い。[952]
    3. マーケティングへの応用:
      1. 顧客が商品を購入し、決済が終わった後にボーナスを発生させる。[957]
      2. 最後にサプライズの特典を渡す。[960]
      3. ランディングページの最後に「まさかのドんでん返し」のようなサプライズを用意する(例:9割引き)。[966]
      4. 顧客が商品を買わなかったとしても、最後に良い印象を与えることで、他の人に推薦してくれる可能性がある。[971]
  4. ノスタルジアマーケティング [982]
    1. 定義:懐かしさを感じさせることで、親近感や信頼性を高めるマーケティング手法。[982]
    2. 具体例:
      1. 昔の英会話教材のキャラクターを起用する。[984]
      2. レトロな昭和の雰囲気のウェブページやランディングページ。[987]
      3. 商品の復刻版やリメイク版。[988]
    3. マーケティングへの応用:
      1. 最先端の商品を扱う場合でも、あえてパッケージをレトロにするなど、組み合わせることで効果を高める。[993]
      2. ジブリ映画のトトロのような懐かしさ溢れるキャラクターを起用する。[997]
  5. 内集団(身内びいき) [1000]
    1. 定義:自分たちの集団(内集団)をひいきし、外部の集団(外集団)と区別しようとする心理。[1000]
    2. マーケティングへの応用:
      1. 顧客の脳は細分化や差別、区別を好むため、「あいつらと私たち」のような対立構造を作る。[1001]
      2. 「手が荒れる石鹸」と「荒れない石鹸」のように、違いを明確にする。[1003]
      3. ニッチな層をターゲットにし、「俺たちオタクでいいじゃん」のような雰囲気を作る。[1007]
      4. 顧客の過去の選択を問題とせず、第三者や状況のせいにすることで、顧客を内集団に取り込む。[1009]
  6. タッチ効果 [1020]
    1. 定義:物に触れることで愛着が湧き、購買率が上がる心理。[1020]
    2. 具体例:
      1. Appleストアでは、商品を実際に見て触れる場所を提供し、購入はオンラインで行う。[1021]
      2. 無形商品でも、本の形やDVDセットのように見せることで、脳内で触れた感覚を与える。[1024]
      3. 清掃業者の写真で、握手しているような構図にすることで、親近感を与える。[1026]
      4. 食べ物の写真で、湯気が出ているなど「今まさに食べようとしている」ような撮り方をすると購買率が上がる。[1034]
    3. マーケティングへの応用:
      1. イベントでチラシを使うのは、商品を触れることができるため。[1045]
      2. オンラインでも、写真や映像で触れているような感覚を出す工夫をする。[1051]
  7. マヤ理論(MAYA: Most Advanced Yet Accepted) [1056]
    1. 定義:最先端でありながら、人々が受け入れられる範囲内の革新性を持つものが好まれるという理論。[1060]
    2. 具体例:
      1. 脳内にチップを入れるような革新的な技術は、受け入れられにくい。[1064]
      2. 未来的すぎると退屈に感じられ、いつもの通りすぎると買いたくなくなる。[1073]
    3. マーケティングへの応用:
      1. 「新しい馴染み」を入れる方がエッジが効いている。[1079]
      2. 馴染みのあるものを改善して新しくするよりも、斬新でありながら受け入れられる範囲のマーケティング手法(例:TikTokでのプロモーション)を取り入れる。[1081]
  8. DIY効果 [1088]
    1. 定義:自分で手を加えることで、そのものに愛着が湧き、価値を高く評価する心理。[1097]
    2. 具体例:
      1. IKEAの家具は、自分で組み立てることで、安価でも良いものだと感じる。[1090]
      2. 自分で混ぜるタイプのサプリメントやプロテインは、手間をかけることで効果が高いと感じる。[1100]
    3. マーケティングへの応用:
      1. 顧客に一手間加えさせることで、商品への愛着や評価を高める。[1100]
      2. ただし、購入プロセスはスムーズにすべきである。[1103]
      3. 購入前にオンラインテストや質問を多く設けることで、その先の無料相談などの価値を高める。[1106]
  9. 有効効果(保有効果) [1110]
    1. 定義:自分が所有しているものや、手に入れるために努力したものに、より高い価値を感じる心理。[1112]
    2. 具体例:
      1. 隣の芝生は青く見えるが、その芝生を手に入れたら、それがすごい大事なものだと感じる。[1115]
      2. 自分の名前を入れたカスタムメイドやオーダーメイドの商品。[1121]
      3. 売り切れで並ばないと手に入らない商品(例:Wii)は、手に入れた瞬間に自慢したくなる。[1126]
    3. マーケティングへの応用:
      1. あえて手に入れにくくする戦略で、商品の価値を上げる。[1130]
      2. カスタムメイド、オーダーメイド、名前入れ、資格やステータスの発行、クラブメンバーシップ、シリアルナンバーなど、顧客が「自分だけのもの」と感じる要素を取り入れる。[1133]
      3. アイルランドのウイスキー屋が、投資すると自分のバレルが手に入り、自分の名前がついたウイスキーが送られてくるサービス。[1137]

5. 人間の行動を左右する39の心理的バイアス(後編) [1146]

thumbnail

人間の行動は、特定の状況や情報によって無意識のうちに影響を受ける様々な心理的バイアスによって左右される。

5.1. 意思決定と感情に関するバイアス [1146]

  1. ギャンブラーの誤謬 [1148]
    1. 定義:次こそは良い結果が出るのではないかと期待し、行動を継続する心理。[1150]
    2. 具体例:
      1. クーポン券やスクラッチくじを渡され、「次こそ当たりが出る」と思って継続する。[1151]
      2. ログインボーナスや、串カツ田中でのガチャ(クーポン券入り)。[1155]
    3. マーケティングへの応用:
      1. ギャンブル要素を導入することで、リピーター客を増やす。[1162]
  2. 心理的リアクタンス(カリギュラ効果) [1166]
    1. 定義:「~してはいけない」と言われると、かえってやりたくなる心理。[1169]
    2. 具体例:
      1. 「絶対に買わないでください」「本気じゃない人はここをクリックしないでください」といった広告。[1171]
    3. マーケティングへの応用:
      1. ランディングページで「本気じゃなかったらやめても大丈夫」とあえて言うことで、反骨心を煽りクリックさせる。[1174]
      2. 営業トークで「なぜ今買わなきゃいけないんですか?買わなくてもいいじゃないですか」と問いかけ、顧客に購入理由を説明させる。[1178]
      3. 希少性を強調し、「あなたの意気込みを教えてください」と顧客に問いかける。[1187]
  3. アンダーマイニング効果 [1190]
    1. 定義:好きでやっていたことに対して報酬を支払うと、かえってモチベーションが下がる可能性がある心理。[1190]
    2. 具体例:
      1. 好きで紹介してくれていた人に、アフィリエイトや代理店を提案すると、モチベーションが下がる可能性がある。[1195]
    3. マーケティングへの応用:
      1. 報酬は金銭ではなく、物や感謝状、表彰など、別の形で考える。[1193]
      2. サプライズプレゼントやお中元など、異なる形で感謝を伝える。[1199]
      3. 言葉での感謝を死ぬほど伝える。[1204]
      4. 相手がもらってもいいと思うものに報酬を払う。[1208]
      5. 顧客に選択肢を与え、寄付など、その人が誇りに思う手段を選ぶ。[1212]
  4. プロスペクト理論(損失回避) [1216]
    1. 定義:報酬がもらえることよりも、損をしたくないという気持ちが強い心理。[1216]
    2. 具体例:
      1. 1000円追加でもらえる方法よりも、1000円を盗まれないように守る方法を知りたいと答える人が多い。[1217]
      2. 「買ったら特典がつく」よりも、「今使わなかったらクーポンが無効になる」という言い方の方が効果が高い。[1221]
      3. 1万円引きクーポンを渡され、今日使わなければ紙切れに戻ると言われると、使いたくなる。[1224]
    3. マーケティングへの応用:
      1. 「このポイントを使わなかったら失効しますよ」と伝える。[1233]
      2. 「これを買うことによって損するのではないか」と思わせないようにする。[1240]
      3. 周りから変な目で見られることを嫌がる心理も考慮する。[1241]
  5. プラセボ効果(プラシーボ効果) [1243]
    1. 定義:「良い」と思い込むことで、実際に良い結果が得られる心理。[1246]
    2. 具体例:
      1. 医者が「この薬は効果がありますよ」と言うだけで、3割ほど効果がプラスされる。[1247]
      2. 水に「ありがとう」と言うと美味しく感じるのは、集中しているため。[1263]
    3. マーケティングへの応用:
      1. 商品やサービスの価値を高めるために、「良いものでしょう」という情報を提示する。[1251]
      2. 専門家が推薦している、理論に基づいているなど、それらしい根拠を提示する(ただし、根拠のないことは違法)。[1253]
      3. 顧客が商品をよりうまく使うための情報を提供することで、結果的に良い結果につながる。[1258]
      4. 感謝の言葉を伝えることで、顧客の満足度を高める。[1262]

5.2. 選択と行動に関するバイアス [1272]

  1. 切りが良い数字効果 [1272]
    1. 定義:数字の表現方法によって、受け取る印象が変わる心理。[1273]
    2. 具体例:
      1. 3万円と2万9800円では、2万9800円の方が安く感じる。[1274]
      2. 3万人が買ったと2万9000人が買ったでは、後者の方が信憑性があるように感じる。[1277]
      3. 野球の打率で3割はすごいが、2割9分9厘は惜しいと感じる。[1281]
    3. マーケティングへの応用:
      1. 高い商品は「100万円」のように切りが良い数字にする。[1288]
      2. 安く見せる場合は「2万9800円」のように端数をつける。[1290]
      3. 「10万部突破」のように、一定の数字を突破した際に報告することで、すごさをアピールする。[1293]
  2. 選択のパラドックス [1304]
    1. 定義:選択肢が多すぎると選べなくなるが、少なすぎても不満を感じる心理。[1304]
    2. 具体例:
      1. 日本の昔の「松竹梅亀鶴」のように、5種類の選択肢が適切だった。[1309]
      2. 人間は3つを超えると「いっぱいある」と感じる。[1309]
    3. マーケティングへの応用:
      1. 商品の選択肢を増やすことで、集客力は高まる。[1305]
      2. 顧客に見せる商品を5種類程度にすることで、どれかを買ってもらえる可能性が高まる。[1311]
      3. 商品棚が狭いと、顧客は買いたい商品があっても買えないと感じてしまう。[1313]
  3. アンカリングとプライミング [1317]
    1. アンカリング [1317]
      1. 定義:最初に提示された数字や情報が基準となり、その後の判断に影響を与える心理。[1318]
      2. 具体例:
        1. 大学の学費(400万~500万)を基準にすると、40万円の商品が安く感じる。[1321]
        2. 缶ジュース(100円)を買った後に車屋に行くと、車の価格が高く感じる。[1324]
      3. マーケティングへの応用:
        1. 比較対象となる値段を見せることで、自社商品の価格を安く見せる(例:他社の類似商品価格、問題を放置した場合のコスト)。[1328]
        2. 高い商品を売る場合は、他社市場価格と比較し、自社商品の品質の良さを強調する。[1330]
    2. プライミング [1331]
      1. 定義:事前に与えられた情報が、その後の思考や行動に無意識のうちに影響を与える心理。[1331]
      2. 具体例:
        1. 「ピザ」と何度も言った後に「ここは?」と聞くと「ハワイ」と答えてしまう。[1332]
        2. イギリスのマーケターが、事前にハープや天使の絵を見せられたことで、クマがハープを奏でるロゴをデザインした。[1334]
      3. マーケティングへの応用:
        1. 売れたマーケティングのロゴや広告を事前に見てからデザインすることで、売れるものを作りやすくなる。[1342]
  4. フレーミング [1343]
    1. 定義:情報の提示の仕方(枠組み)によって、受け取る印象や判断が変わる心理。[273]
    2. 具体例:
      1. プリクラのフレームが華やかだと写真の雰囲気が変わる。[274]
      2. ベンツの営業マンが「ベンツですから」と言うことで、高いという顧客の認識を「高級車だから当然」という枠組みに変える。[282]
      3. 「タウリン1000mg配合」と「0.01g」では、前者が多く入っているように感じる。[1347]
      4. 「75%完売」と「残り5つ」では、後者の方が緊急性を感じる。[1353]
      5. 「たった1日で」と「じっくり1日かけて」では、受け取る印象が異なる。[1354]
    3. マーケティングへの応用:
      1. 事前に顧客に「こういう風に考えてくださいね」という考え方を渡すことで、その基準で判断させる。[280]
      2. 商品やサービスの特性に合わせて、短く見せるか、長く見せるか、言い方を変える。[1355]
      3. 伝えたいポイントが相手に伝わっているか確認することが重要である。[1357]
  5. 行為(好意) [1360]
    1. 定義:相手に好意を持つことで、その人の商品やサービスを受け入れやすくなる心理。[1361]
    2. 好意を得る方法:
      1. 過ごした時間の長さ:無料コンサルティングや無料相談で時間を過ごすことで、購買率が上がる。[1366]
      2. 接触頻度:会う頻度が多いと好きになる(ザイアンス効果)。[1365]
      3. ハロー効果:達成していてすごい人だと、好意を持たれる。[1369]
      4. 美男美女の起用:広告に美男美女を使うと売れる。[1370]
      5. 炎上マーケティング:嫌悪から好意に反転させる(例:クレーム客に手紙を書き、無料チケットを渡す)。[1373]
      6. 類似性:顧客と似ている点(経験など)を語ることで親近感を持たせる。[1397]
      7. 一般人の起用:美男美女でなくても、親しみやすい一般人を使う。[1403]
  6. チートしたい(最小対応度の法則) [1405]
    1. 定義:人間はできるだけ楽をしたい、労力を入れたくないという心理。[1406]
    2. 具体例:
      1. 「これさえ飲めばオッケー」「これをやればオッケー」といった、簡単な解決策を提示する商品。[1407]
    3. マーケティングへの応用:
      1. 顧客が「チートしたい」という本能に訴えかけることで集客する。[1409]
      2. ただし、筋が通っていないと悪いレビューにつながる。[1411]
      3. 買い物フォームの記入項目を減らすなど、購入プロセスをシンプルで楽にする。[1414]
  7. 真ん中のラブれた問題(コミットメントと一貫性) [1428]
    1. 定義:一度決めてしまったことは、ネガティブな感情であっても行動の変化が起こりにくい心理。[1428]
    2. 具体例:
      1. 顧客が「もうやめます」「もう買わないです」と決断すると、覆すのは難しい。[1430]
    3. マーケティングへの応用:
      1. ポジティブな感情で決めさせると、撤回されにくい。[1439]
      2. 仮想敵(第三者の敵)を作り、顧客の怒りを煽ることで「じゃあ俺たちやってやるよ」と行動を促す(例:世界のデブをなくす団体)。[1440]
  8. ゲームフィケーション [1445]
    1. 定義:ゲームのような要素をマーケティングに取り入れることで、顧客の行動を促す手法。[1446]
    2. 具体例:
      1. いきなり!ステーキの点数制やランキング、来店ボーナス。[1447]
      2. 串カツ屋のポイントカード。[1449]
  9. 一貫性 [1453]
    1. 定義:人間は嘘つきになりたくなく、一貫性のある行動をとりたいと考える心理。[1453]
    2. マーケティングへの応用:
      1. 顧客に「あなたは何々ですよね」と問いかけ、「はい」と答えさせると、そのイメージに基づいた行動をとる。[1454]
      2. 顧客を「プロのマーケター」「投資家」として設定し、その視点で商品やサービスを検討させる。[1457]
  10. サンクコスト(埋没費用) [1469]
    1. 定義:一度始めたことや、お金や労力をかけたことをやめられず、元を取ろうとする心理。[1469]
    2. 具体例:
      1. つまらない映画でも、お金を払ったからと最後まで見てしまう。[1472]
      2. どんなに悪い商品でも、元を取るまでは使い続ける。[1479]
      3. 効果のない睡眠薬を「いつか効果がある」と思って飲み続ける。[1484]
      4. 買った本を読まずに放置しているが、「いつか読もう」と思っている。[1490]
    3. マーケティングへの応用:
      1. 顧客が元を取るまで付き合ってくれることを利用する。[1475]
      2. 顧客のサンクコストを認め、「多くの方が損をしている」と共感を示すことで、理解されていると感じさせる。[1486]
  11. 認知的誤教(認知的不協和) [1495]
    1. 定義:考えていることと現実が異なる場合に、その不協和を解消しようと、どちらかに合わせようとする心理(セルフ洗脳)。[1495]
    2. 具体例:
      1. くだらない単純作業に安い報酬しかもらっていない人が、「やりがいのある仕事だ」と言い始める。[1498]
      2. 怖そうな人が優しかった場合、「優しい人だ」と思い込む。[1501]
      3. 安田大サーカスのクロちゃんのように、声が高いのにクズ、バカかと思ったら賢い、といったギャップ。[1507]
    3. マーケティングへの応用:
      1. クレーム客に対しても、褒めたり認めたりすることで、「この商品は良いに違いない」と思わせる。[1511]
      2. 試食で「美味しい」と言ってしまった手前、その言葉に合わせようと「美味しいに違いない」と自分を洗脳する。[1515]
      3. 無料で商品を渡し、良いフィードバックをもらうことで、顧客の脳内でその会社の評価を上げる。[1536]

6. 顧客の行動を促す4つのナッジ [1543]

thumbnail

顧客の行動を優しく後押しし、望ましい選択を促すための具体的な4つのナッジ手法がある。

6.1. デフォルト [1546]

  1. 定義:無意識のうちに、最も簡単な選択肢を選ばせる仕掛け。[1546]
  2. 具体例:
    1. オンラインでAmazonと同じ購入ボタンにすることで、慣れているためクリックしやすい。[1548]
    2. 商品棚で目線の高さにある商品が、最も買ってほしい商品である。[1551]
    3. Google本社食堂で、取りやすい場所に健康的な食事が配置されている。[1552]
    4. ブログ記事の真ん中にバナーを配置することで、無意識にクリックさせる。[1553]

6.2. 仕掛け [1556]

  1. 定義:自然と特定の方向へ顧客の注意を向けさせる仕掛け。[1556]
  2. 具体例:
    1. 美少女が商品を配置していることで、自然とそちらに目が向く。[1558]
    2. フードコートで特定の店から良い匂いがする。[1560]
    3. パン屋の換気口を外に向けて、焼きたてのパンの匂いを拡散させる。[1563]
  3. マーケティングへの応用:
    1. 顧客がそちらの方向に向いていくような動線を仕掛ける。[1567]

6.3. ラベリング [1572]

  1. 定義:顧客に特定のラベル(役割や属性)を貼ることで、そのラベルに沿った行動を促す仕掛け。[1572]
  2. 具体例:
    1. トイレに「いつもきれいにご利用いただきありがとうございます」と書くことで、「私はきれいに使う人」と認識させ、その通りの行動をとらせる。[1573]
    2. 電車内で「パーソナルゾーンを尊重してくれてありがとうございます」と書く。[1577]
  3. マーケティングへの応用:
    1. ウェブサイトで顧客を「プロフェッショナルの経営者」「決断できる人」「新しい自分になりたいあなた」とラベリングする。[1581]

6.4. インセンティブ [1584]

  1. 定義:何らかの報酬を与えることで、顧客の行動を促す仕掛け。[1584]
  2. 具体例:
    1. プラスアルファの特典や割引など、基本的な報酬を与えることで、顧客は行動する。[1584]

6.5. 小さな仕掛けの重要性 [1617]

  1. 売上への大きな影響 [1617]
    1. ほんの小さな違いが、売上に大きな変化をもたらすことがある。[1617]
  2. 申し込みフォームの例 [1621]
    1. 申し込みフォームに「何人と来ますか?」という項目を追加するだけで、友達や家族を連れてくる確率が上がる。[1621]
    2. 選択肢として「本人だけの参加」「パートナー1人」「パートナー2人」などを設ける。[1626]
    3. これにより、イベントの申し込み人数が平均20%アップする。[1632]
    4. 顧客は提案されないと分からないため、小さな提案を差し込むことが重要である。[1625]
    5. このような変更は、文章とフォームをいじるだけであり、コストはほとんどかからない。[1636]
  3. 人間の非合理性 [1639]
    1. 人間は「こんなにバカなんだ」と思うほど、小さな仕掛けに影響される。[1639]