1. 投資における「家」の考え方:長期と短期の視点 [12]

thumbnail 投資対象を「家」に例え、土台や基礎は長期投資、内装は短期投資として捉えることで、それぞれの適切な管理期間を理解できる。

1.1. 長期投資の対象:土台と基礎 [12]

  1. 土台や基礎は長く投資する部分である [12]
    1. 土地や基礎土台は頻繁に変わるものではないため、長い目で見て投資することが重要である [14]
    2. 積み立て投資も20年、30年といった長期的な視点で行う [16]

1.2. 短期投資の対象:内装とエクイティストーリー [18]

  1. 内装は短期間でチェックする部分である [18]

    1. 最低でも3ヶ月に1回は内装(投資銘柄)を確認することが推奨される [18]
    2. 3ヶ月に1回発行される「四季報」などを参考に、風向きの変化に注意を払う必要がある [19]
  2. エクイティストーリーが変わらなければ売却の必要はない [22]

    1. エクイティストーリーとは、その銘柄の株式がどのような物語(成長戦略や市場環境)で価値を上げていくかという絵を描くことである [22]
    2. 例えば、介護業界の高齢化によるニーズ増加という大きな流れに乗っている企業の場合、一時的な業績不振があっても、このストーリーが変わらなければ売る必要はない [27]
  3. エクイティストーリーが変わった場合は見切りをつける [35]

    1. 市場が拡大していても、その会社が成長に乗れない事情(例:人材流出、社長交代、技術開発の失敗、不祥事など)が出てきた場合、エクイティストーリーは変わったと判断する [35]
    2. ストーリーが変わったと判断した場合は、残念ながら見切りをつけて手放す必要がある [37]
    3. 毎日見る必要はないが、個別株投資を行う場合は、この判断をしっかり行うことが火傷を避けるために重要である [39]
    4. 投資対象の企業を「お付き合いする男性」のように「気にならないとずっと見てられない」ため、身近な企業や好きな企業を選ぶことが推奨される [42]

2. ROEとROA:企業の収益性を示す指標 [46]

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企業の収益性を測る指標として、ROE(自己資本利益率)とROA(総資産利益率)があり、それぞれ異なる視点から企業の効率性を示している。

2.1. ROEとROAの基本的な意味と計算式 [46]

  1. ROEとROAは企業の収益性を示す指標である [46]

    1. 大型株は個別株よりも安定しており、初心者には大人な株で練習し、少しずつ投資を始めるのが良い [46]
    2. 前回学んだPERやPBRに加えて、ROEやROAといった指標も重要である [56]
  2. ROEとROAの略語の意味 [69]

    1. ROEは「Return On Equity(リターン・オン・エクイティ)」の略である [78]
    2. ROAは「Return On Asset(リターン・オン・アセット)」の略である [82]
    3. 「オン(On)」は分数でいう「分の」を意味し、「エクイティ分のリターン」「アセット分のリターン」と解釈できる [84]
  3. リターン、エクイティ、アセットの定義 [91]

    1. リターンとは、純利益のことである [91]
    2. エクイティとは、自己資本(投資している株)のことである [94]
    3. アセットとは、総資産のことである [98]
    4. ROAは「総資産を使ってどれだけ利益を出せているか」を示す指標である [100]

2.2. ROA:経営者の手腕を測る指標 [105]

  1. ROAは経営者の成績表のようなものである [105]
    1. 同じくらいの工場や資産を持つA社とB社で、A社が10億円の利益、B社が100億円の利益を出した場合、B社の方が優れていると言える [105]
    2. ROAが高い企業は、同じ資産でも多くの利益を出せる「優秀な経営者」がいることを示し、ROAが低い企業は「ダメな経営者」がいる可能性を示唆する [111]

2.3. バランスシートと自己資本、そしてROE [120]

  1. バランスシートの構造 [120]

    1. バランスシートは、左側に「資産」(工場、本社ビル、土地、現金など)が記載され、右側には「負債」(借金)と「自己資本」(自分で貯めたお金)が記載される [120]
    2. 資産の合計額と、負債と自己資本の合計額は常にバランスしている [142]
    3. 自己資本比率とは、総資産に対する自己資本の割合であり、高い方が良いとされる [149]
  2. ROEは投資家目線の効率性指標 [156]

    1. エクイティ(自己資本)は、バランスシートの右下にある「自己資本」の部分を指す [156]
    2. 投資家が株を買うということは、この自己資本の部分に投資していることになる [159]
    3. ROEは「自分の投資(自己資本)に対して、どれだけリターン(利益)が得られているか」を見る指標である [165]
    4. ROAは会社全体の経営力を示すが、ROEは「私の株式投資に対して、この会社がどれだけ利益を出してくれるか」という投資家目線の効率性を示している [168]

2.4. ROEとROAの具体的な基準と企業比較 [173]

  1. ROEの基準値 [173]

    1. 業種によって異なるが、一般的にROEが15%以上あれば「すごい」と評価される [173]
    2. ROEが10%程度であれば「悪くない」というイメージである [178]
  2. ROAの基準値 [181]

    1. ROAは資産額に大きく左右され、業種によって基準が大きく異なるため、一概に基準値を定めるのは難しい [182]
  3. 同業他社との比較が重要 [188]

    1. ROEやROAは、トヨタ、ホンダ、日産、マツダといった同じ自動車業界の企業間で比較すると、その企業の強さを理解するのに役立つ [188]
    2. 例えば、ホンダのROEが9.3%であるのに対し、トヨタは15%と高く、マツダは4.7%である [191]
    3. これらの指標を比較することで、会社の強さや収益性を把握できる [202]

3. 株価の割安・割高を判断する指標 [208]

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企業の価値を評価するROEやROAとは別に、現在の株価が適正かどうかを判断するための指標が存在する。

3.1. 株価の適正性を判断する重要性 [208]

  1. 良い会社でも株価が適正とは限らない [208]

    1. ROEやROAで良い会社だと分かっても、その株価がすでに高くなりすぎている(割高)可能性がある [208]
    2. 逆に、良い会社なのに人気がなく、株価が安くなっている(割安)場合もある [213]
  2. バーゲンセールを狙う投資戦略 [215]

    1. 服を買う際にセール品を狙うように、株も割安な時に購入することが望ましい [215]
    2. 現在の株価が割高なのか、割安なセール中なのかを判断する必要がある [220]

3.2. 割安・割高を判断する指標の種類 [222]

  1. Pから始まる株価指標 [222]
    1. 株価の割安・割高を判断する指標には、PER、PBR、PSR、PEGレシオなどがある [222]
    2. これらの指標はすべて「P」から始まるが、これは共通の意味を持つ [223]