1. AMD RadeonでのAIイラスト生成:ComfyUI導入と高速化 [0]

thumbnail AMD Radeon GPUでもComfyUIを利用することで、Stable Diffusionを用いたAIイラスト生成が高速化され、NVIDIA製GPUに匹敵する性能を発揮する。

1.1. AIイラスト生成の現状と課題 [0]

  1. AIイラスト生成サービスの現状 [0]
    1. 多くのAIイラストサービスはサーバー側で生成を行うため、枚数制限や有料化が進んでいる。 [3]
    2. 生成に必要な思考回数は多く、100枚程度ではすぐに上限に達してしまう。 [5]
  2. Stable Diffusionの優位性 [6]
    1. SNSでよく見られる高品質なAIイラストは、表現規制の厳しい海外サービスでは作成が難しい。 [6]
    2. Stable Diffusionは無料で利用でき、自身のPCで実行すれば枚数制限なくイラストを生成できる。 [8]
    3. NVIDIA製GPUを使用しているユーザーにとっては、比較的容易に導入・利用が可能である。 [10]
  3. AMD/Intel GPUでの利用の難しさ [11]
    1. AMDやIntel製GPUでは、ユーザー自身が工夫しないとStable Diffusionの利用が難しい状況である。 [11]
    2. これは、ゲームのMODを導入するような感覚に近い。 [12]
    3. Stable Diffusionの画面は、コマンド操作に慣れていない一般ユーザーにとっては難解である。 [14]
    4. インストール方法も、専門知識がないとエラー対応が困難な場合が多い。 [18]

1.2. AMD RadeonでのStable Diffusion導入方法の変遷 [19]

  1. 従来の導入方法とその問題点 [19]
    1. 従来、AMD RadeonでStable Diffusionを利用するには、ChitとPythonといったソフトウェアが必要であった。 [19]
    2. しかし、この方法では途中でエラーが発生しやすく、エラー対応の記述も少ないため、実質的に利用が困難であった。 [22]
    3. 起動用バッチファイルにエラー対策を施すことで、一応利用可能にはなった。 [24]
  2. Web UIの利用と制約 [25]
    1. Stable DiffusionのWeb UI(ユーザーインターフェース)を利用することで、操作性が向上する。 [25]
    2. しかし、AMD公式のWeb UIを利用する方法では、Stable Diffusion用に配布されているモデルデータがそのまま利用できないという制約があった。 [28]
    3. これは、ユーザーが作りたいイラストを自由に作成できないことを意味する。 [33]
  3. ComfyUIの発見と導入の決定 [34]
    1. Web UIの制約から、別の方法を探した結果、ComfyUIが見つかった。 [34]
    2. ComfyUIはAMD製GPUでも問題なく利用できたため、そのインストール方法と使い方を紹介する。 [34]
    3. コマンド入力が必要だが、投稿者のブログにコマンド画面のスクリーンショットと、コピー&ペーストで実行できるコマンドがまとめられている。 [36]

1.3. ComfyUIのインストール手順 [38]

  1. 必要なソフトウェアの準備 [38]
    1. Pythonミニコンダをインストールする。これは、ComfyUI専用の環境をPC内に構築するために使用される。 [38]
    2. Pythonとミニコンダのインストール時には、必ず指定されたチェックボックスをオンにする必要がある。 [41]
  2. ComfyUI本体のダウンロードと環境構築 [42]
    1. ComfyUIをインストールしたい場所にフォルダを作成する。 [42]
    2. 作成したフォルダのアドレスバーに「CMD」と入力し、コマンドプロンプトを開く。 [44]
    3. コマンドプロンプトで指定されたコマンドを入力し、ComfyUIファイルをダウンロードする。これにより、ComfyUIフォルダが自動的に作成される。 [46]
    4. 作成されたComfyUIフォルダに移動し、別のコマンドを実行してComfyUIの環境を構築する。 [49]
    5. 環境構築の実行確認では「Y」を入力する。 [52]
    6. 構築後、指定されたコマンドでComfyUI環境に入る。 [54]
    7. 次に、NVIDIA製GPU以外でも利用可能なDirectMLをインストールする。 [56]
    8. 最後に、UIに用意されているテキストをインストールすれば、ComfyUIのインストールは完了する。 [58]
  3. ComfyUIの起動方法の簡略化 [60]
    1. 通常の起動は、コマンドを入力して表示されるURLをブラウザで開く。 [60]
    2. 毎回この操作を行うのは手間がかかるため、簡単に起動できるようにする。 [61]
    3. コマンド画面は「Ctrl+C」で終了できる。 [63]
    4. ComfyUIフォルダ内にテキストファイルを作成し、自動起動や低メモリ環境向けのコマンドを入力する。 [64]
    5. このテキストファイルの名前を「.bat」拡張子に変更することで、実行ファイル化する。 [68]
    6. これ以降は、このバッチファイルを起動するだけで、コマンド画面とComfyUIが自動的に開くようになる。 [69]

1.4. AIイラスト生成の設定と実行 [70]

  1. モデルデータの準備 [70]
    1. AIイラスト生成に使用するモデルデータ(例:リアル系でよく使われるChillmix)を準備する。 [70]
    2. ダウンロードしたファイルは、ComfyUIフォルダ内の「models」→「checkpoints」フォルダに配置する。 [72]
    3. これでComfyUIを使用する準備が整う。 [73]
  2. イラスト生成の設定項目 [76]
    1. モデルデータ選択: チェックポイントに入れたモデルデータを選択する。モデルデータにはリアル系やアニメ系など、得意なジャンルが異なるものが多数配布されている。 [76]
    2. プロンプト入力:
      • ポジティブプロンプト: 生成したいイラストの内容を英語で記述する。 [79]
      • ネガティブプロンプト: 避けたい内容を英語で記述する。 [79]
      • プロンプトの書き方は「プロンプト」「呪文」などで検索すると、多くの例が見つかる。 [81]
    3. イラストサイズ: 生成するイラストのサイズを指定する。サイズが大きいほど生成に時間がかかる。 [82]
    4. ステップ数: 生成の細かさを設定する。少ないと速いが、多いとハイスペックだが時間がかかる。 [85]
    5. CFGスケール: プロンプトに対する忠実度を設定する。値を大きくするとより正確に生成される傾向がある。思い通りにできない場合は調整する。最初はデフォルトで良い。 [86]
  3. イラスト生成の実行と結果 [89]
    1. 右上の「キューブリンク」ボタンをクリックすると、生成が開始され、完成したイラストが表示される。 [89]
    2. 生成された画像は、ComfyUIフォルダ内の「output」フォルダに保存される。 [91]
    3. 初回はモデルデータの読み込みに時間がかかるが、通常は25秒程度で生成が完了する。 [92]

1.5. 生成速度の比較と高速化(LCM LoRA導入) [93]

  1. Stable Diffusionの生成速度比較 [93]
    1. ハローアスカベンチマーク: エヴァのアスカのイラストを10枚生成する速度で比較する。 [94]
    2. ComfyUIでの生成時間は約200秒であった(ベンチマークとしては曖昧な部分もある)。 [96]
    3. NVIDIA製GPUのRTX4060では、約30秒で生成できる。 [99]
    4. AMD製GPUのRX750(A750)では、約55秒という情報もある。 [100]
    5. 現状ではRadeonはNVIDIAに比べて遅い。 [101]
    6. Radeonが本領を発揮するにはAMDのROCmを使用する必要があるが、Windowsには対応していない。 [102]
  2. LCM LoRAによる高速化 [106]
    1. 高速化のため、LCM LoRAという追加モデルデータを導入する。 [108]
    2. LCM LoRAは、少ないステップ数でも高画質なイラストを生成できる。 [110]
    3. ダウンロードしたLCM LoRAファイルは、指定されたフォルダに配置する。 [113]
    4. ComfyUIのリフレッシュボタンをクリックして、モデルデータを再読み込みする。 [114]
    5. 右クリックメニューから「ノードローダー」→「LoRA」を選択し、表示されたノードをロードチェックポイントの後に繋げる。 [115]
    6. ステップ数とCFGスケールを大幅に小さく設定する(例:ステップ数5、CFGスケール1)。 [119]
    7. この設定で生成した結果、生成時間は5秒未満に短縮された。 [120]
    8. ステップ数を減らしても、生成されたイラストの品質は低下せず、むしろ向上しているように見える。 [123]
    9. モデルデータを変更すれば、アニメ系のイラスト生成にも対応可能である。 [126]
    10. この速度で高品質なイラストが生成できるため、十分な性能と言える。 [127]

1.6. AIイラスト生成の活用と今後の展望 [128]

  1. AIイラスト生成の感想 [128]
    1. 自分の作りたいイラストがランダムに生成される楽しさは理解できた。 [128]
    2. しかし、作品としての熱量や感動は得られにくく、素材やアイデア出し、スケッチとしては非常に便利だと感じた。 [129]
    3. 動画の背景やサムネイル素材の作成などに活用できそうである。 [130]
  2. 今後の展望 [131]
    1. LCM LoRAを使用すれば、NVIDIA製GPUではさらに高速化が期待できる。 [131]