1. Hermes Agentの概要とVPSによる24時間稼働の重要性 [0]

Hermes Agentは、メール整理、リサーチ、競合監視、投稿作成、アウトリーチなど多岐にわたるタスクを自動で実行できる強力なAIエージェントである。

1.1. Hermes Agentの機能と初心者向けの課題 [0]

  1. 多機能性 [0]
    1. Hermes Agentは、メール整理、リサーチ、競合監視、投稿作成、アウトリーチなど、幅広いタスクを自動で実行できる。 [1]
    2. これらのタスクは、ユーザーが寝ている間でも自動で処理される。 [2]
  2. 初心者にとっての難しさ [3]
    1. Hermes Agentは非常に強力なAIエージェントだが、学習が最も難しいエージェントの一つでもある。 [0]
    2. 初めて開くと、モデル、キー、チャネル、スキル、プロファイル、設定が満載のダッシュボードが表示され、多くの初心者が途中で挫折してしまう。 [4]
  3. 本チュートリアルの目的 [8]
    1. 本チュートリアルでは、Hermes Agentをゼロから設定し、ノートパソコンを閉じていても24時間365日稼働させる方法を解説する。 [8]
    2. コーディングは一切不要で、AIエージェントのチームが連携して作業を分担・実行する様子を体験できる。 [9]
    3. 動画で使用するプロンプトやテンプレートは、無料のコミュニティで提供されている。 [11]

1.2. VPS(仮想プライベートサーバー)の活用による24時間稼働の実現 [14]

  1. デスクトップアプリの限界 [14]
    1. デスクトップアプリ版のHermes Agentは、PCが起動している間しか動作しない。 [15]
    2. ノートパソコンを閉じると、進行中のタスクや設定したスケジュール、待機中のエージェントなど、すべての作業が一時停止してしまう。 [17]
    3. ユーザーが監視している間だけ存在するエージェントは、真の意味でのエージェントとは言えない。 [18]
  2. VPSの必要性 [19]
    1. 24時間365日稼働させるためには、VPS(仮想プライベートサーバー)が必要である。 [19]
    2. VPSは「クラウド上のコンピューター」であり、誰も電源を切ることがないため、エージェントが常に稼働し続けることができる。 [20]
    3. エージェントはノートパソコンではなくVPS上で動作するため、タスクを開始したらPCを閉じたり、寝たりしても、作業は継続される。 [24]

2. Hermes Agentのセットアップとダッシュボードの基本操作 [27]

Hermes AgentをVPS上にデプロイし、ダッシュボードの各機能を使ってAIエージェントの「脳」を設定する手順を解説する。

2.1. Hostinger VPSでのHermes Agentのデプロイ [27]

  1. Hostinger VPSの選択 [27]
    1. HostingerのVPSを利用してHermes Agentをデプロイする。 [27]
    2. KVM2プラン(2コア、8GB RAM、100GBストレージ)が、エージェントチームを稼働させるのに適切なバランスである。 [29]
    3. 長期契約ほど月額料金が安くなるが、12ヶ月契約でも十分である。 [31]
  2. Docker Managerによるデプロイ [34]
    1. Hostingerのパネル内でDocker Managerを開き、「Compose」を選択する。 [34]
    2. カタログから「Hermes Agent」を検索し、最初に見つかった結果を選択する。 [35]
    3. 管理者ユーザー名とパスワードを設定する。このパスワードはエージェント全体のロックとなるため、強力なものを設定し、安全な場所に保存することが重要である。 [36]
    4. 「Deploy」をクリックすれば、セットアップは完了する。手動でのコマンド入力や配線作業は不要である。 [41]
    5. 設定したユーザー名とパスワードでログインすると、Hermesのダッシュボードが表示される。 [45]

2.2. Hermesダッシュボードの主要機能 [47]

  1. ダッシュボードの概要 [47]
    1. ログイン後に表示される画面がHermesのホームであり、ダッシュボードである。 [47]
    2. 今日の作業のほとんどはここから行う。 [49]
  2. エージェントの構成要素 [51]
    1. モデル(Models):エージェントの「脳」であり、AIの知能の源である。 [51]
    2. パーソナリティ(Personality):エージェントの「個性」であり、口調や文章スタイルを決定する。 [54]
    3. メモリ(Memory):エージェントの「記憶」であり、一度教えたことを永続的に記憶する。 [56]
    4. スキル(Skills):具体的なタスクを実行するための「プレイブック」であり、ステップバイステップの指示である。 [58]
      1. 27種類のスキルが組み込まれており、Hermes自身もスキルを生成できる。 [60]
    5. クローン(Cron):設定した時間にエージェントが自動でタスクを実行するための「スケジュール機能」である。 [64]
    6. チャネル(Channels):WhatsAppなどの外部アプリとエージェントを接続する。 [67]
    7. キー(Keys):他のサービスへのパスワードを保存する場所である。 [68]
    8. プロファイル(Profiles):新しいエージェントを作成する場所である。 [69]
    9. プラグイン(Plugins):カンバンボードなど、エージェントがチームとして連携するための機能である。 [70]
    10. ゲートウェイステータス(Gateway Status):ダッシュボード左下にあるエージェントの「心臓部」であり、常に「Running」と表示されている必要がある。 [73]

3. 最初のAIエージェントの構築とメール・リサーチの自動化 [76]

Hermes Agentに「脳」を与え、パーソナルアシスタントとしてメールチェックやリサーチを自動化する手順を解説する。

3.1. エージェントの「脳」の設定 [76]

  1. APIキーの追加 [76]
    1. エージェントに「脳」を与えるため、Claude APIキーを使用する(Newsportalなど他のプロバイダーも利用可能)。 [78]
    2. ダッシュボードの「Keys」から「Providers」に進み、「Anthropic API key」にキーを貼り付ける。 [80]
    3. APIキーは画面に表示しないよう注意が必要である。 [82]
  2. メインモデルの選択 [84]
    1. 「Models」でメインモデルの「Change」をクリックし、「Claude Opus」を選択する。 [84]
    2. これでエージェントに「脳」が設定されたことになる。 [86]

3.2. パーソナルアシスタントエージェントの構築 [88]

  1. エージェントの役割設定 [88]
    1. 最初のエージェントは「パーソナルアシスタント」として機能させる。 [90]
    2. このアシスタントはメールをチェックし、重要なメールを通知し、リサーチを行う。 [91]
  2. WhatsAppとの連携 [93]
    1. エージェントをスマートフォンと連携させるため、「Channels」から「WhatsApp」を選択する。 [94]
    2. 表示されたQRコードをWhatsApp Webと同様にスマートフォンでスキャンする。 [95]
    3. QRコードは有効期限が短いため、期限切れの場合は新しいものを生成する。 [97]
    4. エージェントと会話を許可する電話番号を「Allow list」に追加する。 [99]
    5. 新しい接続を有効にするため、左下の「Restart gateway」をクリックする。 [101]
  3. Gmailとの連携 [103]
    1. メールを接続するため、チャットで「set up my Gmail」と入力する。 [104]
    2. Hermesがステップバイステップで設定を案内するが、主な要件はGmailのアプリパスワードである。 [106]
    3. アプリパスワードはGoogleアカウントのセキュリティ設定で作成でき、事前に2段階認証を有効にする必要がある。 [108]

3.3. メールチェックとリサーチの自動化 [110]

  1. メールの要約と通知 [110]
    1. スマートフォンからエージェントに「What emails need my attention today?(今日、注意が必要なメールは何ですか?)」とテキストメッセージを送る。 [110]
    2. エージェントは受信トレイを読み込み、不要な情報を除外して、最も重要な3つのメールとその内容を要約して表示する。 [113]
  2. リサーチと返信の下書き [116]
    1. エージェントに「Research the company in that second email and draft me a reply.(2番目のメールの会社をリサーチして、返信の下書きを作成してください。)」と指示する。 [116]
    2. エージェントはウェブを検索し、会社について調査し、その会社の概要と返信の下書きを生成する。 [118]
    3. エージェントは下書きを作成するだけで、ユーザーの許可なしにメールを送信することはない。 [122]
    4. これで最初のAIエージェントが完成し、多くの人にとって大きな成果となる。 [124]

4. AIエージェントチームの構築と連携ワークフロー [125]

パーソナルアシスタントに加えて、ライター、リサーチャー、エディターのエージェントを追加し、カンバンボードを使ってチームとして連携させる方法を解説する。

4.1. 複数のAIエージェントの作成 [125]

  1. ライターエージェントの作成 [125]
    1. アシスタントエージェントはリサーチとメールに優れているが、LinkedInの投稿やニュースレターのようなコンテンツ作成には別のエージェントが必要である。 [127]
    2. ユーザーの文章スタイルで執筆することに特化した2番目のエージェントを作成する。 [129]
    3. Hermesでは、各エージェントは「プロファイル」と呼ばれ、それぞれ独自の記憶、脳、役割を持つ。 [130]
    4. ダッシュボードの「Profiles」から「writer」という新しいプロファイルを作成する。 [132]
    5. 新しいプロファイルは完全に空の状態から始まるため、メインエージェントのコピーとして作成することで、キーや設定を引き継ぎ、すぐに機能させることができる。 [133]
    6. 「write posts and newsletters in my voice(私の声で投稿やニュースレターを書く)」という説明を設定する。 [136]
      1. エージェントが連携する際、Hermesはこの説明を読んで誰が何をするかを決定するため、具体的に記述することが重要である。 [138]
    7. 作成した「writer」プロファイルに切り替え、「Models」で「Claude Sonnet」を設定する。 [139]
    8. チャットで「short punchy sentences, a strong first line, and no corporate words(短くパンチの効いた文章、力強い冒頭の一文、企業的な言葉遣いはしない)」のように、自分の文章スタイルを教え込む。 [140]
    9. これにより、ライターエージェントが書くすべての文章がユーザーのスタイルと一致するようになる。 [142]
  2. リサーチャーとエディターエージェントの追加 [144]
    1. 同様の手順で、さらに2つのエージェントを追加してチームを完成させる。 [144]
    2. リサーチャー:説明は「find the latest news and trends in my industry(私の業界の最新ニュースとトレンドを見つける)」。 [146]
    3. エディター:説明は「fact checks content before it reaches me(コンテンツが私に届く前に事実確認を行う)」。 [148]
      1. エディターは自分で書いた投稿を評価しないため、客観的な事実確認が可能となる。 [150]
  3. エージェントの脳(モデル)の割り当て [152]
    1. 「最も賢いモデルはボスに、最も安価なモデルはワーカーに」という原則でモデルを割り当てる。 [153]
    2. アシスタント(マネージャー)は「Claude Opus」を維持し、作業の割り振りを担当する。 [155]
    3. リサーチャーとエディターは、高速で安価な「Haiku」を使用する。 [156]
    4. ライターは、品質が最も重要であるため「Sonnet」を維持する。 [156]

4.2. カンバンボードによるチーム連携の実現 [158]

  1. カンバンツールの有効化 [158]
    1. メインエージェントに戻り、「カンバンツール」をオンにする。 [158]
    2. これにより、メインエージェントがチームに作業を割り振ることができるようになる。 [159]
    3. 現在、マネージャー1名とワーカー3名(ライター、リサーチャー、エディター)のチームが構成されている。 [160]
  2. カンバンボードの活用 [161]
    1. チームが共同で作業する場所として「カンバンボード」を使用する。 [161]
    2. カンバンボードでは、各タスクがカードとして表現され、作業の進行に応じてカードが列間を移動する(例:待機中→作業中→完了)。 [162]
    3. Hermesのカンバンボードの特長は、エージェント自身がカードを移動させる点である。 [164]
    4. ダッシュボードのサイドバーにある「Plugins」の下に「Canban」がある。 [165]
    5. このカンバンボードがチームの「オフィス」となり、チームが作業する様子をリアルタイムで確認できる。 [167]

4.3. チームによるタスク実行のデモンストレーション [169]

  1. チームへのタスク指示 [169]
    1. スマートフォンからマネージャーエージェントに「Get the team to write me a LinkedIn post about the biggest AI news this week.(チームに今週の最大のAIニュースに関するLinkedIn投稿を作成させてください。)」とテキストメッセージを送る。 [169]
    2. メッセージを送信すると、カンバンボードに新しいカードが追加される。 [171]
  2. タスクの自動分担と実行 [172]
    1. マネージャーエージェントは、新しいカードを自動的に複数のタスクに分割する。 [172]
    2. リサーチはリサーチャーに、投稿作成はライターに、事実確認はエディターに割り振られる。 [173]
    3. これらのタスクは連携しており、リサーチが完了するまで執筆は開始されない。 [175]
    4. ボードは60秒ごとに新しい作業をチェックするが、「Nudge dispatcher」をクリックするとすぐに作業が開始される。 [177]
    5. リサーチカードが「Running」に移動し、リサーチが完了すると、ライターがそのリサーチ結果を基に執筆を開始する。 [180]
    6. 最終的に、事実確認済みの投稿がユーザーの文章スタイルでWhatsAppに届けられる。 [184]
  3. ユーザーの役割 [185]
    1. チームがリサーチ、執筆、チェックのすべてを行うため、ユーザーは座って指示を出すだけでよい。 [185]
    2. これにより、ユーザーが寝ている間でも作業を継続させることが可能となる。 [187]

5. 自動操縦と一般的なエラー対処法、Hermesの自己学習能力 [188]

AIエージェントチームを自動操縦させる方法、よくあるエラーとその解決策、そしてHermes Agentがスキルを自己学習する能力について解説する。

5.1. エージェントチームの自動操縦設定 [188]

  1. 定期的なタスクのスケジュール設定 [188]
    1. マネージャーエージェントに「Every morning at 7, check my inbox and send me what needs my attention and get the team to write me a post about the biggest news in my industry.(毎朝7時に受信トレイをチェックし、注意が必要なものを私に送り、チームに私の業界の最大のニュースに関する投稿を作成させてください。)」とメッセージを送る。 [189]
    2. エージェントはスケジュールを確認し、ダッシュボードの「Cron」ページに新しいジョブが追加される。 [191]
    3. ここからジョブの編集、一時停止、または即時実行が可能である。 [193]
  2. 自動実行のデモンストレーション [195]
    1. ジョブを即時実行すると、受信トレイの要約がスマートフォンに届き、新しいカードがカンバンボードに追加される。 [195]
    2. チームはユーザーが何も操作しなくても作業を開始する。 [196]
    3. これにより、翌日以降も毎朝7時に、ユーザーが起きていようといまいと、同じ作業が自動的に繰り返される。 [197]

5.2. よくあるエラーとその解決策 [199]

  1. チームが作業を拾わない場合 [199]
    1. ダッシュボード左下の「Gateway Status」が「running」になっていないか確認する。 [200]
    2. 「running」でない場合、作業を割り振るエージェントがいないことを意味するため、「Restart gateway」をクリックする。 [202]
  2. 間違ったエージェントが作業を受け取る場合 [204]
    1. プロファイルの説明が曖昧すぎる可能性がある。 [204]
    2. 例えば、「helper」という説明ではHermesに何も伝わらないが、「fact checks content(コンテンツの事実確認を行う)」という説明は具体的である。 [205]
  3. タスクが作成直後に「blocked」になる場合 [207]
    1. これは通常、存在しないエージェント名にタスクが割り当てられていることを意味する(タイプミスなど)。 [207]
    2. Hermesは2回試行した後、ユーザーにフラグを立てて通知する。 [208]
    3. エージェント名を修正し、「unblock」をクリックしてブロックを解除する。 [209]

5.3. Hermes Agentの自己学習能力と応用例 [210]

  1. スキルの自己生成 [210]
    1. Hermes Agentは、自分でスキルを作成する能力を持っている。 [210]
    2. チームが作業している間に、ユーザーが作成していない新しいスキルが「Skills」に追加されていることがある。 [212]
    3. これは、特定の投稿をリサーチして作成する方法に関する簡単な指示であり、誰も指示していないのにHermes自身が作成したものである。 [216]
    4. 次回、同様の投稿を依頼すると、Hermesはそのスキルを見つけて自動的に使用する。 [219]
    5. これは、毎回説明し直す必要があるチャットボットと、作業するたびに賢くなるチームとの違いである。 [220]
  2. 幅広い応用可能性 [221]
    1. このセットアップは、ほとんどすべてのタスクに応用できる。 [221]
    2. ライターをアウトリーチメール担当に、リサーチャーを競合調査担当に置き換えるだけで、数分で新しいチームを構築できる。 [222]

6. まとめとリソース [223]

Hermes Agentのセットアップとチーム構築に関する情報と、関連リソースについてまとめる。

  1. Hostinger VPSの利用 [223]
    1. Hermes Agentを自分でセットアップしたい場合は、hostinger.com/zenautomatesにアクセスし、チェックアウト時にコード「Zenhill Automates 10」を使用すると10%割引が適用される。 [223]
    2. リンクは説明欄に記載されており、VPSページに直接アクセスできる。 [224]
  2. 無料コミュニティリソース [225]
    1. すべてのプロンプト、エージェントの説明、正確なボード設定は、無料のコミュニティで提供されている。 [225]
  3. チャンネル登録と通知 [227]
    1. この動画が役立った場合は、動画に「いいね」を押し、チャンネル登録をして、ベル通知をオンにすることで、毎週公開される新しいAIツール解説動画を見逃さないようにできる。 [227]
    2. 他の動画もチャンネルで確認できる。 [228]